ぽけてん

someone in the crowd

ワンダーランド-虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会-

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会はどんな居場所か?

 

仲間であり、ライバル。作中でも語られた通り、同じくスクールアイドルとして志を持ちながらも、目指すステージはそれぞれ違う。それは初め確執の要因となった。意見の相違、価値観の乖離、同好会は空中分解した。

 

辿り着いたソロ活動という選択。

 

 

 

「多分やりたいことが違っても大丈夫だよ、上手く言えないけどさ、自分なりの1番をそれぞれ叶えるやり方ってきっとあると思うんだよね」

「そうでしょうか?」

「探してみようよ、それにその方が楽しくない?」

 

――――色んなかわいいもかっこいいも一緒にいられる、そんな場所が本当に作れるなら、そこは絶対、世界で1番のワンダーランドです!

 

12話「Cutest♡ガール」

 

 

 

 

好きなことを好きでいられる場所。それぞれの興味、それぞれのこだわり、それぞれの目標、みんなの個性が失われずに共存できる場所。中須かすみはそんな理想の場所-ワンダーランド-を目指した。

 

同好会の対比としての存在、鐘嵐珠。彼女は孤高のアイドルであり続けた。誰かと支え合うことを否定し、独立した圧倒的なパフォーマンスをすることを求めた。その考え自体は間違っていないと思うし、ソロで活動する以上はあるべき姿だとも思う。

 

 

だって同好会はいろんなアイドルがいられる最高の場所なんですか

 

22話「重なる色」

 

 

 

 

 

エマヴェルテ、近江彼方、天王寺璃奈、中須かすみはそれでも鐘嵐珠に手を伸ばした。鐘嵐珠は加入を拒む。だから、QU4RTZ4人は同好会の意義をステージ上で証明しなければならなかった。

 

 

 

一緒になると新しい自分を見つけることができる

 

23話「sing! song! smile!

 

 

 

 

彼女たちの出した答えは、とても彼女たちらしいものだった。他者を通して自身を見つめ直す、新たな発見をする。それは同好会でいることの意義だった。

 

勿論、複数人だから上手くいないことだってあるだろう。最初の同好会がそうであったように、考え方の対立があったり、作業の効率が落ちたりするかもしれない。それでも「違う」ことは強さだと思う。自分一人では見れない景色を誰かとなら見つけられる。他者を許容し、尊重し、高め合う。それは言葉で言うほど易いものではないが、きっとその先に新しい世界があるのだ。

 

 

 

何かを頑張りたいと思う時、何かを目指したいと思う時、そこに仲間がいればとても素敵だ。一人より複数人いた方が出来ることの範囲は広がる。一人より複数人いた方がモチベーションを継続できる。一人より複数人いた方が楽しくなる。

 

仲間が集まるとそこは居場所になる。

 

 

 

210話「かすみんワンダーツアー」では、中須かすみが同好会の親睦を深めるために遊びの計画を立てた。中須かすみは12話で同好会の再設立を試み、奮闘し、結果12人と1人が集まった。ここまでこれたのは中須かすみだけの功績とは言わないが、それでも果たした役割は非常に大きかったと思う。いつだって率先して前に立ち、ワンダーランドの旗を振り続けた。いつしか旗の下はかけがえのない居場所となった。

 

だから、210話で中須かすみ楽しそうにツアーしているのを見て僕は思わず…

 

大声で泣いてしまった。

 

 

 

 

 

 

なんにせよ良いアニメでした。

 

おわり