ぽけてん

someone in the crowd

2022-01-01から1年間の記事一覧

ぽけっとてんてん

僕が初めてブログを開設したのは2014年3月らしい。当時はFC2ブログを利用していて、小説、映画、ゲーム、アニメの感想や旅行記を書いていた。思うと僕は随分と長い間文章を書いていることになる。自覚はなかったが僕は文章を書くのが好きなのかもしれない。 …

辺境の渚

その演奏は湖の底を思わせた。ゆっくりと底へ沈み込む感覚。静謐なベールが辺りを柔らかく覆う。間が思考を奪い去り、哀切を思わせる旋律が僕の身体を通り過ぎる。 空には淡いひつじ雲が広がっている。窓は空いていたが風はなく、調和的な空間がそこにあった…

【エール/ラガー】世界各国のビール_スタイル別分類表

えーどうも、ビール怪人、武田鉄矢です。 ビールを飲んだ瞬間、人は〈自由〉になります。いつだって我々はこのしゅわしゅわした飲料を欲し、どうしようもなく狂う。〈自由〉を求めていたはずが、気づくとこの飲料に囚われている。悲しい話だと思いませんか。…

果実の中の龍

夏の像が明確になればなるほど、僕から夏が遠のいていく。理想と現実の差、それは驚愕するほどの乖離があり、到底届きそうにない。 ある人は乖離を埋めるために行動すればいいじゃない、と言うかもしれない。しかし、現実は努力ではどうにもならないことが沢…

ワンダーランド-虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会-

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会はどんな居場所か? 仲間であり、ライバル。作中でも語られた通り、同じくスクールアイドルとして志を持ちながらも、目指すステージはそれぞれ違う。それは初め確執の要因となった。意見の相違、価値観の乖離、同好会は空中…

Transit 9 hours

大きな窓からは現実感の欠けた空が見えた。染料が掠れたような空と引き伸ばされた雲。淡い陽光は弛緩した時間を照らした。 待合スペースには僕とグレーの制服を着た清掃員の男が一人いるだけだった。清掃員の男は大きなモップを規則的に動かし、右へ左へ移動…

後書きでごちゃごちゃ言ってるのが1番ダサい

Aqoursとして活動しながら、ユニット、さらにはソロ曲、多くの曲を作った彼女たち。特定の曲に対して彼女たちがどういう気持ちで作ったのかと考えるのは結構楽しい。 所謂、楽曲の背景みたいなのを書いてみたいと思い、何作かSSを書いた。迷走した作品もあっ…

日本語にない言葉たち

翻訳とは、ある言語を別の言語に移し替えることだ。文法の違いはあれど、ひとつの単語はまた別のひとつの単語に置き換えられる。けれど時折、適切な単語に置き換えられない場合がある。そんな翻訳の困難を「日本語にない」と表した。勿論、その単語が日本語…

ステージにのまれる-虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live! Love the Life We Live-

感情を言語化する行為ほど不毛なことはない。それを説明しようとした途端、偽物になる。感情は理屈ではない。その瞬間だけが現実なのだ。それでも僕は文章を書く。僕に出来ることといえば文章を書くくらいだからだ。以前より僕はライブは楽しいだけであって…

ビジネスダンス

僕は医薬品の安全性や有効性を調査する企業に勤めている。治験、つまり医薬品開発に携わる。 業務は製薬会社から受託する。受託範囲は様々だが、基本的には使用された治験薬のデータの解析が主な内容となる。 研究所で試験管を睨むわけでなければ、施設で患…

フライドプリンちゃん

●狂&狂ガキ顔と小動物顔は似て非なるものである。しかし、結果として僕を発狂させるという意味ではどちらも等しく破滅的訴求力を持つ。それでも僕はこれらを識別し、分類し、定義し、そして何度も初恋をする。いつだって僕は女の顔面に抗う。何故ならピカレ…